「福岡・大分DC」にあわせて
JR九州が2023年5月10日(水)、新しいD&S列車(観光列車)について発表しました。
2024年春に開催される「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」にあわせて、久留米~大分間を由布院駅(大分県由布市)経由で結ぶ久大本線(ゆふ高原線)に登場させるといいます。
新観光列車のコンセプト
JR九州の新しい観光列車のコンセプトは、「ゆふ高原線の風土を感じる列車」。風土、すなわちその土地の気候や地勢、そこから生み出される土地の食や風習、風景を五感で楽しむ列車にするそうです。
この新しい観光列車の客席は、すべてグリーン席。久大本線(ゆふ高原線)沿線の食材を中心に、福岡・大分両県の魅力が詰まったお食事(お弁当)を用意し、車内でのひとときを贅沢に彩るといいます。
運行ルートは?
JR九州の新しい観光列車の運行ルートは、博多駅(福岡市博多区)と別府駅(大分県別府市)を、久大本線(ゆふ高原線)経由で結ぶもの。
特急「ゆふいんの森」3号・4号と同じ運行ルートであり、久大本線では由布院駅発着の観光列車「或る列車」も運転されていますが、新しい観光列車は博多~別府間を約5時間かけて走行(「ゆふいんの森」は約3時間)。
また月曜日、水曜日、土曜日に博多駅発の由布院・別府駅行き片道を、火曜日、金曜日、日曜日に別府・由布院駅発の博多駅行き片道を運転、という形になります(木曜日は運休)。
デザイナーは水戸岡氏ではなく…
豪華寝台列車「ななつ星in九州」や数々の観光列車など、JR九州の列車デザインは水戸岡鋭治氏(ドーンデザイン研究所)が多くを手がけてきましたが、この新しい観光列車のデザインを担当するのは、鹿児島県鹿児島市の株式会社IFOO(イフー)です。
同社は「【温故生新】~時間の中に埋もれた価値に光を当てる~」ことを経営理念とし、地方が掲げる「地方創生(豊かな場づくり)」を、鹿児島の食・建築文化を通して価値を再変換し、発信することを目指すデザイン会社で、鹿児島市内では、鹿児島の手仕事、建築文化を五感で感じながら滞在できる高級民泊施設「萌蘖(ほうげつ)」を運営しているとのこと。
「いさぶろう・しんぺい」を改造
新しい観光列車の運転開始時期は、2024年春の予定。列車名、車両デザイン、運転日、停車駅、車内サービス、料金などについては、決まり次第発表するそうです。
また新しい観光列車の車両は、肥薩線で運転されていたものの、同線が水害によって不通になったため、活躍の場が少なくなっていた観光列車「いさぶろう・しんぺい」の車両を改造します。