「昭和の日常」だった客車普通列車 令和に復活 車内販売も 大井川鐵道

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定期運行の普通列車をレトロな客車で

大井川鐵道が2023年6月12日(月)、「客車普通列車」の運転について発表しました。

「昭和の日常を追体験できる非日常」をコンセプトに、普段は通勤型電車で運転している普通列車の一部を、昭和10年から昭和30年に製造された古い客車(いわゆる「旧型客車」)を電気機関車が牽引する「客車列車」として運転するものです。

車内販売員も乗務し、瓶入りの飲み物、お酒、軽食、お菓子など、「昔懐かしい旅のお供」を販売。もちろん栓抜きは昔ながらのものが、車内窓側の小さなテーブル付近に備えられています。

ニスが鈍く輝く昔ながらの客車(画像:大井川鐵道)

ニスが鈍く輝く昔ながらの客車(画像:大井川鐵道)

客車にある栓抜きのイメージ(画像:大井川鐵道)

客車にある栓抜きのイメージ(画像:大井川鐵道)

夕方以降に金谷~家山間で運転

この「客車普通列車」の運転日は、6月20日(火)から22日(木)と、27日(火)から30日(金)。16時10分に新金谷駅から家山駅へ向けて出発し、家山~新金谷~金谷間をしばらく往復したのち、新金谷駅へ20時44分に到着して、その日の運転は終了です。

「客車普通列車」の運転時刻(画像:大井川鐵道)

「客車普通列車」の運転時刻(画像:大井川鐵道)

このあいだ、一部の区間だけ乗ることも、お得な「大井川本線フリーきっぷ」を購入するなどして乗り続けることもできます。

編成は、家山駅側から電気機関車E10形(E101)、客車スハフ43 2、客車オハフ33 469、電気機関車E31形(E32)の予定です。全車自由席のため、予約は不要。運賃のみで乗車できます。

1949年(昭和24年)製造の大井川鐵道E10形電気機関車(画像:大井川鐵道)

1949年(昭和24年)製造の大井川鐵道E10形電気機関車(画像:大井川鐵道)

「昭和の日常」は「令和の非日常」

大井川鐵道には、大井川本線が電化された1949年(昭和24年)から在籍する電気機関車や、昭和時代に旧国鉄で誕生した旧型客車など、さまざまな「昭和」の車両がいまなお現役で残っています。

しかし、蒸気機関車(SL)や「きかんしゃトーマス号」などが目立ち、なかなか電気機関車や旧型客車の魅力を発信できずにいたとのこと。

西武鉄道から来た大井川鐵道E31形電気機関車(画像:大井川鐵道)

西武鉄道から来た大井川鐵道E31形電気機関車(画像:大井川鐵道)

そうしたなか、旧国鉄時代などに国内各地のローカル線で日常的に見られた「客車普通列車」を再現し、「昭和の日常」は「令和の非日常」ということで楽しんでもらえる取り組みを行うそうです。

大井川鐵道は「当社はこれからも、潜在的な観光資源に磨きをかけ、鉄道を軸としたサービスで大井川流域ににぎわいをもたらすようにつとめてまいりますのでご期待ください」としています。