通常「乗車1か月前の午前10時00分」ですが
JRのきっぷ発売日は通常、「乗車1か月前の午前10時00分」。その日時以降に、きっぷを購入可能です(10月31日に乗車する場合など、前月に同じ日がない場合は、乗車月の1日午前10時00分から)。
ですがJRのインターネット予約サービスでは、それより前にきっぷを申し込める方法があります。
JR東日本「えきねっと」の「事前受付」、JR西日本「e5489」、JR九州「インターネット列車予約」の「事前申込」、東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線を予約できる「エクスプレス予約」「スマートEX」の「事前申し込みサービス」です。
さらに1週間前から申し込み可能
それらJRのインターネット予約サービスを使うと、次の日時からきっぷを事前申し込みできます。
- JR東日本「えきねっと」の「事前受付」
- 乗車1か月前の日から、さらに1週間前の14時00分。
- JR西日本「e5489」の「事前申込」
- 乗車1か月前の日から、さらに1週間前の午前5時30分。
- JR九州「インターネット列車予約」の「事前申込」
- 乗車1か月前の日から、さらに1週間前の午前10時00分。
- 「エクスプレス予約」「スマートEX」の「事前申し込みサービス」
- 乗車1か月前の日から、さらに1週間前の午前5時30分。
JRきっぷ事前申し込みサービスの注意点
こうしたJRのきっぷ事前申し込みサービスは、うまく使うと、人気列車のきっぷ確保に便利です。
しかし、注意すべきポイントもあります。
きっぷ確保は同じタイミング
これらJRのきっぷ事前申し込みサービスでは、きっぷを通常より早く申し込めます。
しかしその場合でも、実際にきっぷの手配が始まるタイミングは、通常の発売タイミングと同じ「乗車1か月前の午前10時00分」。通常より早く座席を確保できるわけではありません。
事前申し込みサービスに登録しておくと、通常のきっぷ発売タイミングである「乗車1か月前の午前10時00分」から順次、その事前申し込み内容に従って、自動的にきっぷの手配が行われていきます。
JRのきっぷ事前申し込みサービスは、「乗車1か月前の午前10時00分から、順番にきっぷを自動手配してくれるサービス」の順番待ち申し込み、なのです。
人気列車のきっぷ確保は難しい?
JRのきっぷ事前申し込みサービスは、いわば「きっぷ自動手配の順番待ち申し込み」です。
しかし、順番待ちで後ろのほうになってしまうと、実際にきっぷを手配するタイミングが、「乗車1か月前の午前10時00分」ジャストより遅くなる場合があり得ます。
そうなると、特に人気が高い列車では、きっぷの確保が難しくなってきます。
JR駅の「みどりの窓口」(JR東海の駅では「JR全線きっぷうりば」)などで、発売開始と同時にきっぷを確保する「10時打ち」をしている人や、JRのインターネット予約サービスを自分で素早く操作し、きっぷを確保する人たちがいるからです。
好みの座席を選びにくい
きっぷの予約にあたって、通常はシートマップから好きな座席を選ぶことができます。しかしJRのきっぷ事前申し込みサービスでは、それができません。
「窓側」「通路側」といった指定は可能です。しかし、たとえば「窓側」指定で申し込んだものの満席だった場合、「通路側」が空いていたとしても、予約自体が不成立の扱いになることがあります。
申し込めるきっぷに制約
JRのきっぷ事前申し込みサービスは、それが可能なきっぷに制約があります。
たとえば、人気の高い寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」。この列車のきっぷで事前に申し込めるのは、「ノビノビ座席」だけ。寝台は申し込めません。
またJR東日本「えきねっと」では、きっぷの内容にJR東海、JR四国、JR九州の区間が含まれている場合、事前申し込みサービスの対象外です。
JR西日本「e5489」、JR九州「インターネット列車予約」も、きっぷ事前申し込みサービスに限らず、予約できない乗車エリアが存在します。
JRのきっぷ事前申し込みサービスでは、それが行われた件数が一定数を超えると申し込みが制限される場合があるほか、一部のお得なきっぷなど、事前申し込みできないきっぷもあります。
特に座席配置が特殊な観光列車は…
JRのきっぷ事前申し込みサービスでは、このほかにも細かい制約が存在。
特に観光列車は座席配置が特殊なことから、申し込めない席が存在するなど注意を要する場合があるため、利用するきっぷ事前申し込みサービスの説明を、まず一読することをおすすめします。
JRのきっぷ事前申し込み どう使うと便利?
こう書くと、JRのきっぷ事前申し込みサービスは使いづらい、と思うかもしれません。
しかし、基本的には便利ですし、人気列車のきっぷ確保に役立てることも可能です。

JR東日本の観光列車「リゾートしらかみ」青池編成(MaedaAkihiko – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=94007724による)
「10時打ち」と併用
人気列車のきっぷを確保したい場合、「10時打ち」が基本ですが、そこでJRのきっぷ事前申し込みサービスを併用すると、プラチナチケットの入手可能性が上がるかもしれません。
JR駅の「みどりの窓口」が混雑していて、「10時打ち」に失敗した場合でも、きっぷ事前申し込みサービスのほうでとれている場合があります。
なるべく早くに事前申し込みをして、前のほうの「順番」に並んでおけば、それだけきっぷが取れる可能性も上がります。
ただ重複してとれてしまい、キャンセル料が必要になる場合に要注意です。
「10時打ち」しなくても便利
「10時打ち」まではしなくとも、きっぷの発売が開始されるタイミングでJR駅の「みどりの窓口」に並んだり、JRのインターネット予約サービスを使ったりしなくてよいのは、きっぷ事前申し込みサービスの便利なところです。
仕事や用事があって「1か月前の午前10時00分」に身動きがとれない場合でも、自動的にきっぷを手配してくれます。
繁忙期の新幹線予約などなら
新幹線のように、列車本数や席数が多い列車を予約したい場合、JRのきっぷ事前申し込みサービスが持つデメリットが薄れます。
席数が多いため、実際の手配が午前10時00分ジャストより遅くなっても、影響が少ないからです。
JR東日本「えきねっと」の「事前受け付け」では第3希望まで、東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線を予約できる「エクスプレス予約」「スマートEX」の「事前申し込みサービス」では第2希望まで、事前申し込みが可能。きっぷ確保の確率が上がります。
また先述の通り、「エクスプレス予約」「スマートEX」では通常より先にきっぷをとることが可能です。
実はツアー(旅行商品)が楽?
人気列車に乗る方法として、「ツアー(旅行商品)の利用」も注目です。
JRのきっぷは、「一般枠」と別に「団体枠」が設けられている場合があります。そのため、ツアー(旅行商品)を購入するほうが、人気列車へかんたんに乗れる可能性もあるのです。
クラブツーリズム「鉄道の旅特集」
- 「観光列車の旅」「寝台列車の旅」「新幹線の旅」など、人気列車に乗るツアーが多数あります。
近畿日本ツーリスト「観光列車・寝台列車の旅特集」
- 列車と宿泊をセットにして、お得に予約可能。寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」のフリープランも。
- JR東日本ダイナミックレールパック
- 東日本・北海道エリアの移動におすすめ。新幹線や特急列車、宿泊をセットにし、お得に予約できます。
事前申し込み失敗でも諦めるのは早い?
もし事前申し込みサービスなどできっぷがとれなくても、乗車チャンスがなくなったワケではありません。
キャンセルが出ることが、珍しくないからです。
きっぷには、「キャンセルが出やすいタイミング」もあります。詳しくは次の記事をご覧ください。