
北陸エリアを走るJR西日本、富山地方鉄道、黒部峡谷鉄道、あいの風とやま鉄道、万葉線、のと鉄道、えちぜん鉄道、福井鉄道の観光列車あわせて12種類について、特徴、運行日、料金、予約方法などを一覧で、写真と一緒にご紹介します。
花嫁のれん
「花嫁のれん」は、金沢駅(石川県金沢市)と和倉温泉駅(石川県七尾市)のあいだで、JR西日本が運行する観光列車です。
「和と美のおもてなし」がコンセプトで、車内はまるで日本庭園、旅館のような空間。半個室には、加賀友禅のオールドコレクションがあしらわれています。車窓と一緒に「和軽食セット」「スイーツセット」などを味わうこともできます。

「花嫁のれん」には、和装のアテンダントが乗務。和倉温泉の有名旅館「加賀屋」監修のおもてなしで、乗客を迎えてくれます!

運行日・時刻表
「花嫁のれん」は、金曜日、土曜日、日曜日、月曜日、祝日を中心に、最大で1日2往復の運行が基本です。
詳しくは、JR西日本「花嫁のれん」公式サイトをご覧ください。

予約方法・料金
「花嫁のれん」は、全車指定席の特急列車です。乗車するには、JR西日本のインターネット予約サービス「e5489」、JRの駅にある「みどりの窓口」などで切符を予約、購入する必要があります。
料金は、金沢~和倉温泉間で2900円です(大人1人分、片道、時期により若干の変動あり)。
「クラブツーリズム貸切!観光列車『花嫁のれん』と古都金沢満喫旅 2日間」といったツアーも、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などから発売されています。
ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた~
「ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた~」は、高岡駅(富山県高岡市)と城端駅(富山県南砺市)、氷見駅(富山県氷見市)のあいだで、JR西日本が運行する観光列車です。
寿司職人が乗車する珍しい列車で、作りたての「ぷち富山湾鮨と富山の逸品セット」「ぷち富山湾丼セット」「白エビと紅ズワイ蟹のお造り」などを、富山湾と立山連峰、散居村で知られる砺波平野の車窓などと一緒に、味わうことができます。

列車名の「ベル・モンターニュ・エ・メール(Belles montagnes et mer)」は、運行エリアの特徴である「美しい山と海」をフランス語で表現したもの。それをわかりやすくして、「べるもんた」という愛称がついています!

運行日・時刻表
「べるもんた」は、土曜日は城端駅方面、日曜日は氷見駅方面で、それぞれ1日2往復の運行が基本です。
詳しくは、JR西日本「べるもんた」公式サイトをご覧ください。

予約方法・料金
「べるもんた」は、全車指定席の快速列車です。乗車するには、JR西日本のインターネット予約サービス「e5489」、JRの駅にある「みどりの窓口」などで切符を予約、購入する必要があります。
料金は、高岡~城端間が1120円、高岡~氷見間が860円です(大人1人分、片道)。
「クラブツーリズムが3つの観光列車を貸切『花嫁のれん』『べるもんた』『Shu*Kura』10の列車でつなぐ北陸4県鉄道旅 3日間」といったツアーも、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などから発売されています。
黒部峡谷トロッコ電車
「黒部峡谷トロッコ電車」は、宇奈月駅(富山県黒部市)と欅平駅(同)のあいだ、黒部峡谷鉄道が運行する観光列車です。
黒部峡谷の電源開発を目的に建設された鉄道で、民家も道路もない秘境地帯を走行。トロッコ風の車両で川風を感じながら、峡谷の絶景を楽しむことができます。

山深く急峻な場所を行く「黒部峡谷トロッコ電車」。大昔は、きっぷに「命の保証はしない」的な文言が書かれていたそうです……。

運行日・時刻表
「黒部峡谷トロッコ電車」は例年、4月下旬から11月末まで、最大で1日11往復の運行が基本です。
詳しくは、黒部峡谷鉄道公式サイトをご覧ください。

予約方法・料金
「黒部峡谷トロッコ電車」へ乗車するには、黒部峡谷鉄道公式サイトなどで予約する必要があります。
料金は、宇奈月~猫又間で2820円です(大人1人分、往復)。
「3つの絶景をお楽しみ 立山黒部アルペンルートと黒部峡谷トロッコ電車・上高地 3日間」といったツアーも、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などから発売されています。
アルプスエキスプレス
「アルプスエキスプレス」は、宇奈月温泉駅(富山県黒部市)と立山駅(富山県立山町)のあいだなどで、富山地方鉄道が運行する観光列車です。
元西武鉄道の特急「レッドアロー」車両が、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」などを手がけた水戸岡鋭治氏(ドーンデザイン研究所)により、観光列車へ大変身。木のぬくもりに包まれた車内、額縁のような窓から、立山連峰の風景などを楽しむことができます。

窓側を向いたカウンター席、2人掛けのカップルシート、子供向けシートなど、多種多様な座席もポイント。昔の西武特急「レッドアロー」をご存じの方は、その変わりように驚くと思います!

運行日・時刻表
「アルプスエキスプレス」の車両は現在、観光列車としてではなく、富山地方鉄道の特急「アルペン」などとして運行されているようです。
詳しくは、富山地方鉄道「アルプスエキスプレス」公式サイトをご覧ください。
予約方法・料金
「アルプスエキスプレス」は、予約不要で乗車できます。
料金は、普通列車として走る場合は2460円、特急列車として走る場合は2860円です(宇奈月温泉~立山間の大人1人分、片道)。
「アルプスエキスプレス」に乗るお手軽なツアーが、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などで発売されている場合があります。ぜひチェックしてみてください。
ダブルデッカーエキスプレス
「ダブルデッカーエキスプレス」は、電鉄富山駅(富山県富山市)と宇奈月温泉駅(富山県黒部市)のあいだなどで、富山地方鉄道が運行する観光列車です。
元京阪電鉄の特急電車で、2階建て車両の2階席からは、日本海や立山連峰の車窓がよりダイナミックに見える、かもしれません。

2階建ての車両は、通常の1階建て車両より、視点が1m以上高くなるそうです! ちなみに京阪電鉄時代は、客室上部にテレビを設置した「テレビカー」でもありました。

運行日・時刻表
「ダブルデッカーエキスプレス」の車両は現在、観光列車としてではなく、富山地方鉄道の特急列車、普通列車として運行されているようです。
詳しくは、富山地方鉄道「ダブルデッカーエキスプレス」公式サイトをご覧ください。
予約方法・料金
「ダブルデッカーエキスプレス」は、予約不要で乗車できます。
料金は、普通列車として走る場合は2160円、特急列車として走る場合は2560円です(電鉄富山~宇奈月温泉間の大人1人分、片道)。
「ダブルデッカーエキスプレス」に乗るお手軽なツアーが、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などで発売されている場合があります。ぜひチェックしてみてください。
富山地鉄レトロ電車
「富山地鉄レトロ電車」は、南富山駅前停留場(富山県富山市)と富山駅停留場(同)、大学前停留場(同)のあいだなどで、富山地方鉄道が運行する観光列車です。
レトロな路面電車が、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」などを手がけた水戸岡鋭治氏(ドーンデザイン研究所)により、観光列車へ大変身。木のぬくもりに包まれた車内から、富山の街を楽しめます。

座席にテーブルがあるなど、路面電車らしからぬ内装になっていますが、これが普通の路面電車としてやって来る富山……スゴい!

運行日・時刻表
「富山地鉄レトロ電車」は、富山市内を走る一般の路面電車として運行されます。
詳しくは、富山地方鉄道「レトロ電車」公式サイトをご覧ください。

予約方法・料金
「富山地鉄レトロ電車」は、予約不要で乗車できます。
料金は、乗車区間にかかわらず240円です(大人1人分、片道)。
「レストラン列車『一万三千尺物語』と水戸岡鋭治氏デザイン『貸切レトロ電車』富山湾の宝石『白海老料理』2日間」といったツアーも、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などから発売されています。
一万三千尺物語
「一万三千尺物語」は、富山駅(富山県富山市)と泊駅(富山県朝日町)、黒部駅(富山県黒部市)、高岡駅(富山県高岡市)のあいだで、あいの風とやま鉄道が運行する観光列車です。
「一万三千尺」は、高さ3000m級の立山連峰と、深さ約1000mの富山湾の標高差、およそ4000mを「尺」で現したもの。その眺望を楽しみながら、「富山湾鮨」「越中懐石」を車内で味わうことができます。

車内にコートラックがあるのが、北国の観光列車らしいですね! 座席の種類も、1人用のカウンター席から4人用のボックス席まで、いろいろあります。

運行日・時刻表
「一万三千尺物語」は、土曜日、日曜日、祝日を中心に、最大で1日2便の運行が基本です。
詳しくは、あいの風とやま鉄道「一万三千尺物語」公式サイトをご覧ください。
予約方法・料金
「一万三千尺物語」へ乗車するには、あいの風とやま鉄道「一万三千尺物語」公式サイトなどで予約する必要があります。
料金は、いずれのコースも1万9800円です(大人1人分)。
「『ながら』『雪月花』『一万三千尺物語』信州・越後3つの観光列車旅 3日間」といったツアーも、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などから発売されています。
のと里山里海号(震災語り部観光列車)
「のと里山里海号」は、七尾駅(石川県七尾市)と穴水駅(石川県穴水町)のあいだで、のと鉄道が運行する観光列車です。
能登の食材を車内で味わいながら、七尾湾の車窓、貴重な郵便車の見学などを楽しめる列車でしたが、令和6年能登半島地震で被災。
以降は、そのときの経験を語り継ぎ、役立ててもらう「震災語り部観光列車」として運行されています。

2024年1月1日、令和6年能登半島地震が発生したとき、「のと里山里海号」は、古い郵便車が保存されている能登中島駅(石川県七尾市)に停車中だったそうです……。

運行日・時刻表
「震災語り部観光列車」は、観光シーズンの土曜日、日曜日、祝日を中心に、1日3往復の運行が基本です。
詳しくは、のと鉄道「震災語り部観光列車」公式サイトをご覧ください。

予約方法・料金
「震災語り部観光列車」へ乗車するには、のと鉄道「震災語り部観光列車」公式サイトなどで予約する必要があります。
料金は、七尾~穴水間で1750円です(大人1人分、片道)。
「『のと鉄道・震災語り部観光列車』と『一万三千尺物語』では美食を!北陸2つの観光列車旅 2日間」といったツアーも、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などから発売されています。
ドラえもんトラム
「ドラえもんトラム」は、高岡駅停留場(富山県高岡市)と越ノ潟停留場(富山県射水市)のあいだで、万葉線が運行する観光列車です。
万葉線が走る富山県高岡市が、『ドラえもん』の作者である藤子・F・不二雄氏の出身地であることから誕生。「どこでもドア」を通って乗り込むと、ドラえもんやのび太君たちが車内で迎えてくれます。

「ドラえもんトラム」は、2112年生まれのドラえもん「生誕100年“前”」を記念して、2012年に運行を開始したそうです! キャラクターのほか、描かれている「ひみつ道具」を探すのも楽しいですよ!

運行日・時刻表
「ドラえもんトラム」は、万葉線を走る一般の路面電車として運行されます。
詳しくは、万葉線公式サイトをご覧ください。

予約方法・料金
「ドラえもんトラム」は、予約不要で乗車できます。
料金は、高岡駅~越ノ潟間で400円です(大人1人分、片道)。
「ドラえもんトラム」に乗るお手軽なツアーが、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などで発売されている場合があります。ぜひチェックしてみてください。
忍者ハットリくん列車
「忍者ハットリくん列車」は、高岡駅(富山県高岡市)と氷見駅(富山県氷見市)、城端駅(富山県南砺市)のあいだで、JR西日本が運行する観光列車です。
富山県氷見市が、『忍者ハットリくん』の作者である藤子不二雄Ⓐ氏の出身地であることから誕生。ハットリくん、シンちゃん、獅子丸といったキャラクターたちが、富山の名所、名物と一緒に車内外で迎えてくれます。

氷見駅の近くには「氷見市藤子不二雄Ⓐマンガワールド」が広がっており、『忍者ハットリくん』や『怪物くん』のキャラクター、喪黒福造、プロゴルファー猿などの像がいろんな所に! ギャラリーもあります。

運行日・時刻表
「忍者ハットリくん列車」は、JR西日本の氷見線、城端線を走る一般の普通列車として運行されます。
予約方法・料金
「忍者ハットリくん列車」は、予約不要で乗車できます。
料金は、高岡~氷見間で330円、高岡~城端間で590円です(大人1人分、片道)。
「忍者ハットリくん列車」に乗るお手軽なツアーが、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などで発売されている場合があります。ぜひチェックしてみてください。
恐竜列車
「恐竜列車」は、福井駅(福井県福井市)と勝山駅(福井県勝山市)のあいだで、えちぜん鉄道が運行する観光列車です。
車外、車内にたくさんの恐竜たちを配置。1両目は、アメリカ大陸に生息した33種34体の恐竜を描いた「ジュラシックゾーン」、2両目はアジアに生息した38種42体の恐竜を描いた「化石発掘ゾーン」と、内装や雰囲気が異なります。

乗務員さんは、なんと探検隊の姿!「恐竜王国」として知られる福井県、その勝山市にある福井県立恐竜博物館へのアクセスに便利な列車で、気分も盛り上げてくれます!

運行日・時刻表
「恐竜列車」は、土曜日、日曜日、祝日を中心に、1日1往復の運行が基本です。夏休み期間中は平日も走るほか、冬期は運休になります。
詳しくは、えちぜん鉄道「恐竜列車」公式サイトをご覧ください。

予約方法・料金
「恐竜列車」へ乗車するには、えちぜん鉄道「恐竜列車」公式サイトなどで予約する必要があります。
料金は、恐竜博物館の観覧料などがセットになったプランで4900円、乗車だけのプランで2320円です(大人1人分)。
「恐竜列車」に乗るお手軽なツアーが、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などで発売されている場合があります。ぜひチェックしてみてください。
レトラム
「レトラム」は、福井駅(福井県福井市)とたけふ新駅(福井県越前市)のあいだで、福井鉄道が運行する観光列車です。
元々はドイツのシュツットガルトで走っていたレトロな路面電車で、1990年(平成2年)、高知県の土佐電気鉄道(現とさでん交通)へやってきました。
その後、福井鉄道へお引っ越しして、2014年(平成26年)から営業運転を始めています。

車内にシュツットガルト時代の路線図があったり、ドイツ語の広告があったり、日本じゃない気分を楽しめます! ちなみに「WÖSSNER」は、家具屋さんの広告だそうです。

運行日・時刻表
「レトラム」は、土曜日、日曜日、祝日を中心に、月に数日程度、1日1往復の運行が基本です
詳しくは、福井鉄道公式サイトをご覧ください。
予約方法・料金
「レトラム」は、予約不要で乗車できます。
料金は、福井駅~たけふ新間で450円です(大人1人分、片道)。
「レトラム」に乗るお手軽なツアーが、クラブツーリズム「鉄道の旅特集」などで発売されている場合があります。ぜひチェックしてみてください。