
JR西日本の山陰本線(嵯峨野線)が新線に切り替わったことをうけ、その旧線を活用する形で1991年(平成3年)から運行を始めた、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車。
車窓に保津峡を満喫できることなどから、いまやすっかり「京都観光」の定番になりましたね。新緑や紅葉など、季節ごとに別の趣を楽しめる自然。川下りの船と手を振り合うのも楽しいですね。
そこで、開業当初から活躍してきたトロッコ列車が遠くない未来、引退することになりました。
第3弾はどんな商品?
嵯峨野観光鉄道が2025年3月21日(金)、安全性とサービスのさらなる向上をはかるため、新たなトロッコ列車を導入すると発表しました。
新しいトロッコ列車では、乗り心地の向上、座席間隔や通路幅の拡大などを実施。
天井や側面をガラス張りにし、開放感ある室内にするほか、グループで利用できる特別室の導入も予定しているそうです。
新しいトロッコ列車ではこのほか、車体衝突時の安全対策、モニター装置採用による異常検知、故障時の乗務員支援などを実施。4カ国語(日本語、英語、中国語〈簡体・繁体〉、韓国語)の車内表示器も設置されます。
また、現在のトロッコ列車は、DE10形ディーゼル機関車がトロッコ客車を牽引する形での運転ですが、新しく導入されるトロッコ列車も、牽引車と客車という編成になるそうです。

いつから運転開始?
嵯峨野観光鉄道の新しいトロッコ列車は、2027年春に営業運転を開始する予定。嵯峨野観光鉄道の誕生から走り続けてきた現在のトロッコ列車は、2026年の営業運転を最後に引退です。
新しいトロッコ列車は、JR西日本グループのJR西日本テクノスが製作。デザインなど、新しいトロッコ列車の詳細については今後、改めて発表されます。
ちなみに現在のトロッコ列車の客車は、トキ25000形貨車を改造したもの。乗り心地も貨車らしく、決して良いとはいえないものですが、それがまた良い、というものでもありました。
とはいえ、老朽化や設備の陳腐化は事実ですし、いったいどんな新型トロッコ列車が登場するのか、楽しみですね。