
2024年3月24日、JR九州の観光列車「SL人吉」が、運転を終了しました。理由は「蒸気機関車の老朽化」「難しい部品調達や技術者の確保」です。
これにより、製造から101年にわたって走り続けてきた8620形蒸気機関車58654号機は現役を終了。人吉駅前(熊本県人吉市)に展示され、新たな人生を歩み始めました。
そうしたなか「SL人吉」で使われていたレトロな50系客車も、新たな船出をしています。
久大本線方面の快速「ゆふいん」、豊肥本線方面の快速「あそ」などとして、ディーゼル機関車牽引による臨時運行を実施。ひきつづき、「鉄道の旅」を楽しませてくれています。
2025年GWは「ゆふいん」
元「SL人吉」の50系客車は、2025年のゴールデンウィーク、久大本線で快速「ゆふいん」として運転されます。
運転日は、4月26日(土)、28日(月)、29日(火・祝)、5月3日(土・祝)、5日(月・祝)、6日(火・祝)の、あわせて6日間。
1日1往復の運転で、下り列車は鳥栖駅を10時43分に出発し、久留米、日田駅に停車したのち、終点の由布院駅へ13時13分の到着です。
上り列車は、由布院駅を14時40分に出発し、日田駅に停車したのち、終点の久留米駅へ16時55分の到着です。

予約方法・料金
快速「ゆふいん」は3両編成、全車指定席で、乗車には乗車券とあわせて、指定席券(大人1680円、子供840円)が必要です。
指定席券は、乗車1か月前(前月の同じ日)の午前10時00分より、JR九州インターネット列車予約、JRの駅にある「みどりの窓口」で予約、購入できます。

いつまで乗れる50系?
元「SL人吉」の50系には客室乗務員がおり、ビュッフェの営業がありましたが、快速「ゆふいん」で客室乗務員の乗務、ビュッフェの営業はありません。
編成の両端にある展望ラウンジは、自由に楽しむことが可能です。

現在では、こうした機関車が客車を牽引する列車自体、珍しくなっていますし、そのJR九州&水戸岡デザインらしい演出が効いた車両自体は、まだまだ魅力的。
久大本線の観光列車といえば特急「ゆふいんの森」ですが、快速「ゆふいん」も面白そうです。
50系客車は1977年(昭和52年)、DE10形ディーゼル機関車は1966年(昭和41年)に最初の車両が登場。蒸気機関車ほどではなくとも古いので、いつまで乗れるかわかりませんし。