「きっぷのしくみ」分かりやすく
「観光列車に乗ってみたいけど、きっぷの予約方法、買い方がよく分からない……」
よくある悩みのようです。実際、きっぷのしくみも買い方も、「かんたん」とはいいづらいでしょう。
このページでは、JRの観光列車や新幹線、特急列車のきっぷをどうやって予約、購入すればいいか、その方法を分かりやすく解説しています。「鉄道の旅」を、ぜひ楽しんでみてください。
その列車は予約が必要? 不要?
まず最初に、乗りたい列車、車両、座席について「きっぷの予約が必要」か「きっぷの予約が不要」かをチェックしましょう。
きっぷの予約が必要な場合
- 指定席しかない列車に乗りたいとき(その列車に自由席がないとき)
- 自由席もある列車だけど、指定席を確保して確実に座りたいとき
- ツアー専用列車(団体列車)に乗りたいとき
観光列車や、「ひたち」「あずさ」「踊り子」「くろしお」「はまかぜ」といった関東地方、近畿地方の特急列車は、指定席しかない場合が多いです。
寝台車や個室、新幹線の「はやぶさ」「こまち」「つばさ」「かがやき」には、指定席しかありません。
寝台特急「カシオペア紀行」、豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」、観光列車「或る列車」など、ツアー専用列車(団体列車)としてのみ運転される列車もあります。
きっぷの予約が不要な場合
- 自由席しかない列車に乗りたいとき
- 自由席に乗りたいとき
きっぷの予約が不要な場合でも、乗車券などのきっぷ自体は必要なため、事前に購入しておくとスムーズでしょう。どのきっぷを購入すればいいのかについては、次のページをご覧ください。
通常のきっぷ? ツアー?
きっぷの予約が必要な列車へ乗車したい場合、「通常のきっぷを予約、購入する」か、「ツアーを予約、購入する」かを最初に検討するとよいでしょう。それぞれメリット、デメリットがあるからです。
JRの通常のきっぷを予約・購入する
この場合、「自由に旅の計画をたてられる」といったメリット、「きっぷなどの手配が面倒」といったデメリットがあります。
ツアーを予約・購入する
この場合、「きっぷなどの手配がおまかせで楽」といったメリット、「自由度が低い」といったデメリットがあります。
なお、ツアー専用列車(団体列車)に乗りたい場合は、それに乗るツアーを購入せねばなりません。
「鉄道ツアー」に強い旅行会社を、以下にリストアップしました。手軽に予約、購入が可能なほか、ツアーでしか楽しめない特別な体験、お得なツアーが用意されている場合もあります。
クラブツーリズム「鉄道の旅特集」
- 観光列車から新幹線、寝台列車まで、お得&手軽に「鉄道の旅」を楽しめるツアーが多数。1名参加プラン、限定プランもいろいろあります。
東武トップツアーズ
- 東武鉄道グループの旅行会社。新型特急「スペーシア X」や「サフィール踊り子」、尾瀬方面、東海道新幹線を使ったお得なツアーが特に充実しています。
- びゅうトラベル
- JR東日本グループの旅行会社。新幹線、特急列車とホテル、温泉旅館などを自由に組み合わせて、お得な旅をつくることができます。限定プランも用意。
どのきっぷを予約・購入すればいい?
JRの通常のきっぷは、大きく2種類に分けられます。「乗車券」と、特急券、指定席券、グリーン券などの「料金券」です。必要に応じて、それらの予約、購入が必要になります。
具体的にどのきっぷを予約、購入すればいいかは、乗りたい列車、車両、座席によって変わります。また列車によっては、お得な割引きっぷが使えることも。詳しくは次のページをご覧ください。
きっぷはどこで予約・購入できる?
JRの通常のきっぷは、おもに次の場所で予約、購入が可能です。
- JR駅にある「みどりの窓口」(JR東海の駅では「JR全線きっぷうりば」)
- JR駅にある指定席券売機
- JRの旅行センター(「JR東海ツアーズ」「TiS」「ワープ」)
- JR東日本のネット予約サービス「えきねっと」
- JR西日本のネット予約サービス「e5489」
- JR九州のネット予約サービス「インターネット列車予約」
- JR東海のネット予約サービス「EX予約」「スマートEX」(東海道・山陽・九州新幹線のみ)
- おもな旅行会社の店舗
みどりの窓口・旅行センター
JR駅にある「みどりの窓口」、JRの旅行センターは、予約、購入できるきっぷの制約が一番少なく、係員が直接対応してくれるため、その意味ではいちばん便利といえるでしょう。
しかし「数が少ない」「営業時間が限られている」「そこへ出向かねばならない」といったマイナスポイントがあります。
指定席券売機
近年、「みどりの窓口」のかわりとして駅への設置が増えている指定席券売機は、JR東日本の「話せる指定席券売機」、JR西日本の「みどりの券売機プラス」といったオペレーター通話型のものであれば基本的に、オペレーターと通話しながら、「みどりの窓口」と同じようにきっぷの予約、購入が可能です。
しかしセルフ操作型の指定席券売機では、予約、購入できないきっぷがあるため、要注意です
ネット予約サービス
JRのネット予約サービスでは、それぞれ予約できる地域、列車、座席などに制約があります。
- JR東日本「えきねっと」
- 基本的に全国の列車を予約、購入できますが、できない列車、座席も存在。きっぷの受け取りは、JR東日本の駅以外では制約あり。
- JR西日本「e5489」
- JR西日本、JR四国、JR九州、JR東海、JR東日本(一部のみ)の列車は予約、購入できますが、できない列車、座席も存在。きっぷの受け取りは、JR西日本、JR四国、JR九州の駅以外では制約あり。
- JR九州「インターネット列車予約」
- JR九州、JR西日本、東海道新幹線の列車は予約、購入できますが、できない列車、座席も存在。きっぷの受け取りは、JR九州、JR西日本の駅以外では不可。
- JR東海「EX予約」「スマートEX」
- 東海道・山陽・九州新幹線の列車のみ予約、購入できます。基本的にチケットレスでの利用です。
各ネット予約サービスとも、乗車前に駅の指定席券売機や「みどりの窓口」で予約、購入したきっぷの受け取りが必要(チケットレスの場合を除く)で、きっぷを受け取れる駅には制約があるため、要注意です。
きっぷはいつから予約・購入できる?
JRの通常のきっぷは基本的に、乗車1か月前(前の月の同じ日)午前10時00分に一斉発売です。その時間以降に、JR駅にある「みどりの窓口」、JRのインターネット予約サービスなどで、きっぷの予約、購入ができるようになります。
きっぷの予約、購入は、その列車が乗車駅から発車する直前まで行えます。ネット予約サービスでは、発車数分前までの場合が多いです(利用するネット予約サービスなどによって異なる)。
事前申し込みサービス
JRのインターネット予約サービスでは、そのさらに1週間前から、きっぷの申し込みを受け付けるサービスを行っています。
ただ、あくまで申し込みを受け付けるだけで、実際にきっぷを予約、購入できるのは、乗車1か月前の午前10時00分と変わりません(一部例外あり)。
意味がないように思えますが、便利に使うことも可能です。詳しくは次のページをご覧ください。
ツアーのほうが早く買える?
JRの列車は、「みどりの窓口」やインターネット予約サービスなどで一般販売する座席とは別に、ツアー用に販売する座席(団体枠)を用意していることがあります。
また団体のきっぷは、乗車9か月前からJRが申し込みを受け付けています。
そのためツアーでは、乗車1か月前の午前10時00分に始まる一般販売より先に、乗りたい列車のきっぷを確保できる場合があります。これもツアーを予約、購入するメリットのひとつでしょう。
クラブツーリズム「鉄道の旅特集」
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東武トップツアーズ
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- びゅうトラベル
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新観光列車「ふたつ星4047」「あをによし」に乗る!
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「古都・奈良」イメージの新観光列車「あをによし」
きっぷを確実に予約・購入する方法
JRの通常のきっぷを入手したい場合、乗車1か月前の午前10時00分の発売開始以降、なるべく早く予約、購入するのが基本です。
しかし、寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」のA寝台1人用個室「シングルデラックス」など、発売開始と同時に売り切れてしまう、予約、購入が非常に難しいきっぷもあります。
10時打ち
そうした人気列車のプラチナチケットを手に入れる方法としてまず挙げられるのは、発売開始のタイミングジャストできっぷを予約、購入する「10時打ち」です。
キャンセル待ち
もし満席できっぷが予約できなくても、すぐに諦める必要はありません。「キャンセル待ち」できっぷを入手できる場合も、少なくないからです。